はじめに
「地方で働く薬剤師って、実際どうなの?」
都市部での勤務に慣れた薬剤師が、地方転職を検討する際によく抱く疑問です。
少子高齢化が進み、地域医療を支える薬剤師の存在はますます重要になっています。特に地方では薬剤師不足が続いており、需要は高い状態が続いています。しかし、地方勤務には給与や待遇などのメリットがある一方で、生活やキャリアに関するデメリットも存在します。
私自身が、都会から車が必須な田舎の方へ転職経験しているので強く感じる部分でもあります。
この記事では、地方で働く薬剤師のメリット・デメリットを整理し、転職を考えている方に向けて具体的な判断材料を提供します。
数年間と決め打ちして、高年収を稼ぎ、あとは都会に戻って悠々自適に、なんてのもおすすめです!
先に、転職先を検討し始めたい方は、下記のページから転職エージェントさんを頼ってみましょう。!

地方で働く薬剤師の需要の高さ
地方では薬剤師が不足しているケースが多く、特に以下の職場で需要が顕著です。
- 調剤薬局:都市部に比べて人手不足が深刻で、1人あたりの業務範囲が広い。
- 病院:地域の中核病院では慢性的に薬剤師不足。
- ドラッグストア:郊外・地方都市では薬剤師を確保するために高待遇を提示することが多い。
地方の薬剤師は、基本的に少数精鋭を期待されています。
自身の裁量が大きく採用されていくので、とても働き甲斐があります。
👉 その結果、地方求人は都市部に比べて「給与が高い」「待遇が良い」ものが多く、転職希望者にとって魅力的な環境が整いやすいのです。
メリット① 給与・待遇が良い
地方で働く大きなメリットは、やはり給与面です。
- 調剤薬局:都市部よりも50〜100万円程度高い年収提示もあり。
- ドラッグストア:地方の求人では年収600万〜700万円も珍しくない。
- 管理薬剤師:人手不足の地域では、好条件での採用が期待できる。
給与は比較的低くなりがちな病院薬剤師に関しても、地方であれば700万程度の高年収を提示しているケースが多いです。現職をあきらめたくない方は、エージェントさんとよく相談して検討してみましょう。
さらに、給与だけでなく「住宅手当」「引越し費用補助」「車通勤可」などの福利厚生が充実しているケースも多く、実質的な手取りが増えやすいのも特徴です。
本当に生活も難しいくらいの田舎にいくと、800万の社宅、車付きなんてのもゴロゴロでてきます。
ちなみにですが、田舎で高年収になりやすい原因としては、集中率の高さがあります。
田舎に行くほど、競合他社が出てきにくいので、処方箋や患者を1か所で全て囲ってしまえるのが好待遇に繋がってきています。
メリット② 生活コストが低い
都市部から地方に移住すると、生活コストの低さに驚く薬剤師も少なくありません。
- 家賃:地方は都市部の半額以下になることも。
- 食費・物価:地域のスーパーや直売所を利用すれば安く済む。
- 通勤:車通勤が基本で、満員電車のストレスがない。
生活コストで言うと、外食が地産地消でおいしいものが多いのに、とっても安いのを感じます。
その辺の海で採れたり、近場の山から畜産をすぐに入手できたりと鮮度がとんでもないものが多いです。
車が必須になる、という部分は好き嫌いがわかれるかもしれないので、そこは要注意です。
👉 給与が上がらなくても、生活費が下がることで「可処分所得」が増えるのが地方勤務の強みです。
メリット③ 患者さんとの距離が近い
地方勤務では、患者さんや地域住民との距離が近いのも特徴です。
- 常連の患者さんと顔なじみになれる
- 地域全体の健康相談を任されることも
- 在宅医療や地域連携に深く関わる機会がある
薬剤師として「地域医療に貢献している実感」を持ちやすく、やりがいを感じられる職場環境が整っています。
患者さんの数も限られてくる環境だと、自分のアドバイスが患者の健康意識や状態改善に寄与しているのがよく分かります。やりがい、という点では田舎の薬剤師はとても感じる部分だと思います。
デメリット① キャリアの選択肢が狭まる
一方で、地方勤務にはデメリットもあります。
- 製薬企業やCROなど、企業系薬剤師の求人は都市部に集中している
- 病院や薬局の数自体が少ないため、職場を選べる幅が限られる
- 転職したいときに選択肢が少ない
ただ、田舎であっても、そのエリア全てを担当するエリア職であったり、マネージャー職を意識して仕事することでキャリアを積むことも可能です。
お金を稼いだら都会に帰って、そのあと出世することも国家資格ならではの働き方だと思います。
👉 「将来的に企業薬剤師を目指したい」「専門分野に進みたい」という方には不利に働く場合があります。
デメリット② 交通・生活の不便さ
地方暮らしには便利さが少ない面もあります。
- 公共交通機関が少なく、車が必須
- 買い物や娯楽施設が少ない
- 専門医や大規模病院まで距離がある
特に都市部から移住する場合、この「不便さ」が大きなギャップになることがあります。
しかし、地方都市というのは、娯楽施設も商業施設も1か所に集まっていることが多いので、案外不便がないこともありますよ。イオンさえあれば良いのです。
デメリット③ プライベートと仕事の距離が近い
地方では人間関係が密接なため、仕事とプライベートが重なりやすいデメリットもあります。
- 患者さんと日常生活で顔を合わせる
- 噂が広まりやすい
- 適度な距離感を保ちにくい
人付き合いが得意な人には向いていますが、プライベートを大切にしたい人には少し窮屈に感じることも。
特に、病院の職員さんとスーパーで出くわしたりするとね、気まずかったりはします。私は逃げてます。
体験談:地方勤務で感じたこと
私自身も一時期、地方の調剤薬局で働いた経験があります。
都市部に比べて給与は年収120万円アップ、家賃も大幅に安くなり、貯金がしやすい環境でした。
一方で、車通勤が必須で、休日の過ごし方が限られてしまったことも事実です。
ただ、自然は多いし、温泉にもいつでも行ける。ご飯は珍しい美味しいだらけで、幸せを感じています。
車は慣れてしまえば、電車よりも良い部分たくさんありますし、在宅業務が多くなってる現在では都市部でも結局車配達が増えてるので、まあ悪くないかなと思ってます。
家にヤモリがでてくる、ポストに鳥の巣ができてる、その辺を歩いているおじさんから朝採れた魚を譲ってもらう。
なんて、経験なかなか都市部でできないですから。人生経験としてとても貴重だと感じています。
お金も使い道がないから溜まっていくだけですしね。1年もあれば500万くらい溜まります。
👉 「収入を増やしたい」「自然の中で暮らしたい」という人には向いている一方、キャリアの幅を広げたい人には少し物足りないかもしれません。
まとめ:地方勤務はどんな薬剤師に向いているか?
地方で働く薬剤師には、以下のような特徴があります。
メリット
- 給与・待遇が良い
- 生活コストが低い
- 患者さんとの距離が近くやりがいがある
デメリット
- キャリアの選択肢が狭い
- 交通・生活の不便さ
- プライベートとの距離が近い
👉 まとめると、地方勤務は 「収入を重視したい」「地域医療に貢献したい」薬剤師におすすめ。
逆に 「キャリアの幅を広げたい」「都市部の便利さを重視したい」薬剤師には不向き です。
転職を考える際は、自分がどちらを優先したいのかを明確にすることが大切です。
何度も伝えますが、薬剤師はどこでもゼロから働き始められますから、
地方で沢山経験を積み、貯金し、その後都市部で経験を活かして転職することができれば、
キャリアも収入もどちらも諦めることなく、希望が全て叶えられると私は信じています。

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